郷土出身大鳥圭介が筆を執る    西有年ご小休所 赤穂市西有年馬路


























 馬路ご到着は8時10分、梨ヶ原から30分を要したことになる。馬車を降り、馬で峠を越えられた当時の行程
がいかに難儀だったかが想像される。文字通りの「馬路」であり嶮路である。
 「今上天皇駐駐蹕(車をとめる)之碑」は馬路池の下にある。明治29年(1896)8月大鳥圭介謹書と刻むこの
石は県下における明治天皇関係記念碑の中で最も古いものといわれる。うしろに満々と水をたたえる馬路池
のほとり東は黄金の稲穂がうねる景勝の地である。(中略)
 題字の筆者大鳥圭介は赤穂郡上郡町岩木の生まれ、学習院長、清国特命全権公使を歴任して帰国、明治
27年(1894)枢密顧問官に任ぜられるなど、この碑の執筆当事は国政の枢機に参画していた全盛期にあ
たる。題字の中に異体字を見る。