[山油編」の序文(原文古文体)
 山油(石油)は、アジア州ヨーロッパ州の各地に産し、昔から用いられ、エジプトでは紀元前1700年の頃、すでに発見してローソクに用いたという。(中略)古くアメリカ土人は、谷川の水面に浮き、流れ、または岡の横から湧き出しているのを見てこれを集め、傷を治す薬とし、化粧する時の染料に混ぜて練り合わせた。「ペンシルウェニア」州に土着した人が水面に油の玉が浮き流れているのを見て、その源に井戸を掘った。深さ23尺の井戸だが、水と油が出てきた。目の荒いフラネルの小片を入れつぎにその小片を水に入れてもはじけてしまう。その小片で灯が点った。(ともった)。これがアメリカで初めて山油を用いた灯とした。その後塩井戸の内から山油を汲み出した。地底に塩ある所には大体油を産すという。(以下略)(同山油の序文)
上記は、古賀志郎著 「大鳥圭介」より抜粋